54歳、家で一人で仕事をしている、どこにでもいる男です。
2017年の火事で全てを失い、そこから彼女と二人で這い上がってきました。
しかし、2024年2月12日。
11年連れ添った彼女は、突然消えました。
部屋にほとんどの荷物を残したまま、私のUSB、そして金庫に保管していた70万円を持ち去って。
必死に彼女を探した私を待っていたのは、警察からの「ストーカー規制法」の宣告でした。
共に生きた11年は、法的な拒絶という形で幕を閉じました。
2026年、現在。
前の彼女が置いていった大きなテレビ。
賑やかな番組の音に混じって、あの日から一歩も動けていない自分の溜息が聞こえてきます。
これは、絶望の底から再生を試みる、一人の男の偽らざる独白です。



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