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有酸素運動すると筋肉が減るのか?
やらない方が良いのか悩んでいるあなたへ

今回の説明の根拠となる引用文献を残しておきます。

1. 有酸素運動による「筋肉の増加分」の相殺(干渉効果の発見)

「有酸素運動を組み合わせても今ある筋肉が急激に溶けるわけではなく、筋トレによって新しく筋肉が増えるはずだった『伸びしろ(増加分)』が途中で相殺されて頭打ちになる」という現象を世界で初めて証明した、スポーツ科学の歴史において最も有名な古典的論文です。

論文名: Interference of strength development by simultaneously training for strength and endurance.

著者・掲載誌: Hickson RC. / European Journal of Applied Physiology and Occupational Physiology (1980)

内容の要約: 「筋トレのみ」「有酸素のみ」「両方を同時に行う」の3グループに分け、10週間にわたり筋肉の発達度合いを追跡しました。その結果、両方を同時に行うグループも、最初の数週間は「筋トレのみ」のグループと全く同じペースで筋肉が成長(プラスの増加)していくことが判明しました。しかし、後半になるにつれて有酸素運動によるブレーキ(干渉効果)がかかり、新しく筋肉が増えるはずの伸びしろだけがピタッと止まって相殺されることが分かりました。「筋肉が一瞬で溶けてなくなるわけではない」という根本を示す重要なベースデータです。

2. 有酸素運動のやりすぎが筋肥大の「伸びしろ」を30〜40%目減りさせる

「過剰な有酸素運動は、筋トレによる筋肥大(筋肉の発達)の効果を最大で3〜4割ほど目減りさせてしまう」という具体的な相殺リスクの数字を弾き出した、最高レベルのエビデンス(メタアナリシス)です。

論文名: Concurrent training: a meta-analysis examining interference of aerobic and resistance exercises.

著者・掲載誌: Wilson JM, et al. / Journal of Strength and Conditioning Research (2012)

内容の要約: 筋トレと有酸素運動を同時に行うことによる影響を調べた過去の膨大なデータを統合・分析した論文です。有酸素運動の1回あたりの時間が30分を超えたり、頻度が週3回以上になったりすると、筋トレによって得られるはずだった「筋肥大効果(筋肉の増加幅)」が約30〜40%も相殺されて少なくなってしまうことが統計的に証明されました。ネット上で誇張されがちな「筋肉が溶ける」の正体は、この「新しく作られるはずの筋肉の伸びしろが3〜4割ほど損をしていた」という事実であることを裏付ける決定的なデータです。

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